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2018年12月号 食品商業
- 定価:1,341円(税込)
- 144ページ
- 2018年11月15日発売
店舗を持つ企業にとって、インストアマーチャンダイジングは極めて重要な取り組みである。商品や売場づくりが進化し、複雑化する中にあっても、やはり原則を踏まえたものの方が効率的に効果を生み出しやすいだろう。ネットを含む競争激化の中、商圏人口が減っていかざるを得ない状況にあって、いかに売場を魅力的にし、買物しやすい売場をつくれるか。単に買上点数などに基づく客単価だけの話ではなく、客数にとっても大きな影響を持つ要素として、改めて注目したい。
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目次
■■メッセージ「軽減税率は適切に運用できるのか」
■■【MD特集】客数を増やすインストアマーチャンダイジング
[総論]リアル店舗生き残りの条件はISMにあり
買いやすく、繰り返し来店する店づくりを実現するための原則を押さえよう 〈中村 徹〉
[実践]ISM実践講座
2大要素の「プレゼンテーションテクニクス」と「インストアプロモーションテクニクス」をマスターしよう 〈鈴木國朗〉
[分析]客数を伸ばすサミット
最新店本天沼店からみる強さの秘密:都市部侵攻、入口1カ所の300坪タイプの実験
・青果:狭さを感じさせない売場づくり 品揃えもめりはりある展開で買いやすさを実現 〈榎本博之〉
・惣菜:600坪クラス並みのアイテム数を確保した点と部門コラボレーションの商品が集積した売場に注目 〈城取博幸〉
・鮮魚:焼き魚、煮魚や鍋ものセットなど半加工商品、「おさかなキッチンコーナー」などしっかり展開 〈奥田則明〉
・精肉:狭いながらも品揃え+売りの強さを備えた売場 商品化へのこだわりと流れを押さえたい 〈月城聡之〉
・日配:売場としては奥だが、壁面の有利な場所に売場を配置 一方で平冷蔵ケースに一考の余地も 〈城取博幸〉
・グロサリー:EDLPをベースに小規模店舗の品揃えの適正化に挑戦 〈清原和明〉
・酒:自店の置かれた環境、競合を踏まえた品揃えと売場展開に注目 〈山田聡昭〉
■■【特別企画】“決済無人化”の可能性
JR東日本、ローソンなどで進む無人店舗の現状と課題 〈加藤直美〉
■■【緊急解説】米国のシンボリックな小売業、「シアーズ」破産の真相
破産の原因に見るダイエーとの共通項、「商品価値の向上」が追求できなかった 〈吉田繁治〉
■■【決算コメント】上期決算 大再編時代「トップが語る!」(前編)
◇イオン 岡田元也社長
首都圏を除く6地域で事業会社を経営統合/始まったイオンSMの大再編!
◇イオン九州 柴田祐司社長
アプリケーションやSNSなどの活用を推進、ダイバーシティ経営にも取り組む
◇マックスバリュ九州 佐々木勉社長
オペレーションコストの削減を推進、増収と大幅増益を達成
◇マックスバリュ東北 佐々木智佳子社長
共同仕入れによる商品競争力の強化、商品在庫の適正化と売価変更ロスの削減
◇マックスバリュ西日本 加栗章男社長
中国市場の撤退、マダムジョイ譲受により広島エリアにおけるシェア拡大とドミナントを強化
◇イオン北海道 青柳英樹社長
生鮮食品強化、体験型イベントでファン拡大、デジタルとリアル店舗のシナジーを発揮
◇マックスバリュ北海道 出戸信成社長
大型改装の実施、野菜の鮮度向上に取り組み、スマホアプリを利用したデジタル販促企画を開始
◇マックスバリュ東海 神尾啓治社長
重点テーマは競争力向上、利益体質の強化、強い企業体質の構築
◇マックスバリュ中部 鈴木芳知社長
新規出店、客数・客単価の改善、働き方改革を実行する
◇ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス 藤田元宏社長
天候不順による客足の鈍さ、相場高と雇用環境の激化に苦しむも全社増収増益
◇セブン&アイ・ホールディングス 井阪隆一社長
特別チャージ1%が響き国内コンビニは減益 イトーヨーカ堂の構造改革に手応え
◇イズミ 山西泰明社長
3年間で40店舗出店に向けスタート、SMは高収益の業態を模索
◇ライフコーポレーション 岩崎高治社長
「人」「店」「商品」への積極的な投資で将来の成長への礎をつくる
◇アークス 横山清社長
胆振東部地震で改めて感じたSMの使命と結束力の強さ
◇平和堂 平松正嗣社長
連結で増収増益を達成、単体は微減収も中国子会社はじめ子会社群が貢献
◇ユニー・ファミリーマートホールディングス 髙柳浩二社長
ブランド統合・転換が順調に進捗 商品力、店舗オペレーション、店舗基盤の強化を推進
◇ローソン 竹増貞信社長
銀行と新POSレジへの投資で減益も店舗増で売上高は過去最高に
◇ミニストップ 藤本明裕社長
CVS売場の再構築とFFの単品集中販売で来店頻度増と既存店売上げ改善を図る
■■【実務特集】直前! クリスマス・年末商戦 みんなで乗り切るチェックリスト
・精肉:手作り派や大人数のパーティーにもしっかりと対応 〈月城聡之〉
・鮮魚:団らんの鮨・刺身も酒肴や縁起物もこれで万全 〈樋口知康〉
・青果:年明け市場休市日と競合専門店の動向も要注意 〈代田 実〉
・平成最後の年末年始、最高売上高を目指すには 2018~2019酒類のトレンドを大胆予測
・オードブル、寿司の大型商品で考える盛り付けと配色の基本 〈島田恵子〉
■■【カテゴリー研究】
◇米への関心を高める仕掛けで活性化! 価値発信型「米売場」のつくり方
[現状整理と提案]米のマーケットの現状と提案力ある売場づくりのポイント
[事例]サミット 柴田長次郎バイヤーインタビュー
◇恒例 酒類販売アンケート2018 見えてきた好調企業の注力ポイント
「売上高&品添え重視」型を脱し「荒利高&回転率重視」型へ 〈山田聡昭〉
■■【特別企画】進化するMD ヨークベニマル70周年
◇最新店の店づくり
ドミナント徹底強化とマルチフォーマット化模索の現状
◇ローコスト型店舗分析
大型店と異なる販売方法の追求とめりはりをつけた展開で「ベニマルらしさ」維持 〈榎本博之〉
■■【新店注目店】
◇成城石井アトレ新浦安店
・同社グローサラント型の2号店を増設の形で展開 小型タイプとしてセントラルキッチンをフル活用 〈西川立一〉
・2号店の完成度はいかに? 実際に利用してみた! 〈城取博幸/井上 剛〉
◇ゆめタウン下松店
ポテンシャルあるマーケットに「松と竹」の品揃え強化で支持を拡大 〈渡辺米英〉
◇セブン‐イレブン小田急マルシェ新宿店
小田急グループとの業務提携第1号店、新宿駅西口地下コンコースに出店 〈藤平吉郎〉
◇明治屋広尾ストアー
プレミアム感をさらにアピール ネットと連動して若年層の取り込みも図る 〈西川立一〉
◇カスミ筑波大学店
キャッシュレス化など新たな試みで特殊立地の需要を掘り起こす 〈西川立一〉
◇イオンフードスタイル港南台店
こだわり素材や簡便アイテムを強化、30~40代のファミリー層も取り込む 〈西川立一〉
◇イオンエクスプレス大阪常盤町店
PB構成を高め価格優位性を訴求 即食簡便強化でコンビニ利用を取り込む 〈渡辺米英〉
■■【スーパートピック】
◇アグリゲートが青果店と外食の融合業態「旬八キッチン&テーブル」をオープン
◇プリンス電機が第9回ビジネス・イノベーション・アワード2018で「環境・CSR奨励賞」を受賞
◇おにぎりアクション2018開催
おにぎりで世界の子供たちに給食を寄付するキャンペーン 〈柿川鮎子〉
◇楽天西友ネットスーパーが本格稼働
新たなフェーズに突入したネットスーパーの展開 〈加藤直美〉
◇クックパッドが生鮮食品ネットスーパーを開始
店舗受け取り方式で送料無料の生鮮食品ネットスーパー「クックパッドマート」がスタート 〈藤平吉郎〉
【連 載】
★マネジメントの落とし穴 〈木村 博〉
[第4回]スピード感なくできない理由を考える落とし穴
★マネジメント力を高めるコミュニケーション講座 〈富樫正浩〉
[第4回]非言語メッセージから相手の感情を読み取る
★農と食のイノベーション 〈小川孔輔〉
[第5回]アジアナンバーワンのパワーサラダ専門店を目指して:HIGH FIVE SALAD
★今すぐ書き込める! チーフの腕試し 売場の数字力 〈紙谷佳伸〉
[第41回]リニューアル前に検証すべき計数
★食品商業「サンド&バーガー」レシピ 〈加瀬まなみ〉
[第10回]クリスマスカラーのタコス
■■【連 載】テーマ別MDに挑戦! このまま使える2019年1月の販促企画書
◇先端企業の取り組みから学ぶ生活者視点のマーケティング Presented by トクバイ〈沖本裕一郎〉
[第18回]「ゲンキー」前編
◇2019年1月の「旬商材・旬レシピ」 〈クックパッド〉
◇2019年1月の販売計画のポイント 〈近藤 智〉
◇家計から見る売れ筋トレンド 寒さ対策、受験シーズンに求められる商品を強調 〈近藤 智〉
◇「気温と気象」ウエザーMD 需要の急激な集中を見逃さない 〈常盤勝美〉
[野 菜]わが家で楽しむ九州・四国 〈藤井俊雄〉
[果 物]国産かんきつ旬到来 〈坂下眞幸〉
[鮮 魚]ショウガメニューを売り込む 〈堀内幹夫〉
[精 肉]量り売り、ばら売りでイベント性を演出 〈月城聡之〉
[惣 菜]注目のレンジアップ商品をアピール 〈林 廣美〉
[日 配]加工野菜類は早めに確保 〈城取博幸〉
[グロサリー]日本茶、コーヒーでリラックス 〈近藤 智〉
[菓 子]新春ならでは和のぜいたく 〈近藤 智〉
[リカー]からだポカポカ! ショウガのリキュール 〈山田聡昭〉
[雑 貨]一年の始まりは楽しさを演出する 〈横島宏一〉
★ホットインフォメーション
★編集後記・広告索引
★チェーンストア&コンビニ月報
編集長より今月の読みどころ
「客数を伸ばす? インストアマーチャンダイジング」
もう冬の訪れを感じられている地域もあるかと思いますが、気温が高めのせいか、今年は例年よりも秋らしさを強く感じます。
冬は暖冬との予測もありますが、今年の年末商戦はどのようになるのでしょうか。
来春にかけては「平成最後の」といった打ち出しが強くなりそうです。
さて、スーパーマーケット(SM)の売上動向は、夏から秋にかけて上向きの様相ですが、それでも企業間で「差」が出ているようです。
1人のお客が多くの店を選べる時代、しかも、例えば食品を買うという場合でも、SMだけでなくドラッグストアやディスカウントストア、さらにネットチャネルといった多様な業態、チャネルが競合している状況にあります。
幾つかの選択肢の中から、「選ばれる店」にならなければ売上げを伸ばすことが難しくなっています。
その「選ばれる店」になるために、どうすればよいかを考えてみようというのが、今回のメイン特集「客数を増やすインストアマーチャンダイジング(ISM)」です。
通常、ISMといえば来店したお客の買上点数、引いては客単価を上げる取り組みとなりますが、今回あえて「客数」にこだわったのは、店づくり、売場づくりの「差」が来店にも大きな影響を及ぼすと考えたからです。
この上期の上場企業の決算をみると既存店売上高を伸ばした企業は少なくないのですが、一方で同「客数」を伸ばした企業はごくわずかというのが現実です。
特集では、その既存店客数を伸ばしたサミットの最新店の分析も加えました。
一方、米国のアマゾン、あるいは中国の多数の企業が模索している決済の無人化の波がいよいよ日本でも本格化し始めたようです。
今月号ではJR東日本などでの取り組みを中心に現状の整理を試みた企画も盛り込みました。
その他、クリスマスから年末商戦直前チェックリストや上期決算を受けてのトップのコメント集、さらに創業70周年を迎え、ますます進化しているヨークベニマルの店づくりなど、今月号も見どころ満載です。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【月刊「食品商業」 編集長 竹下浩一郎】